外国人介護人材、一番良いのはどの国?
― 211施設へのヒアリングから見えた国別特徴 ―
介護業界では慢性的な人材不足が続いており、その解決策として外国人介護人材の採用が急速に広がっています。
実際に外国人採用を検討する介護施設から、ほぼ必ず聞かれる質問があります。
「どこの国の人材が一番良いのか?」
本記事では、全国211施設へのヒアリング結果をもとに、介護現場でよく語られる国別の特徴と、施設が本当に知りたいポイントを分かりやすく解説します。
• 思ったより現場が大変だった
• 日本人スタッフとの摩擦が起きた
• 早期退職が続いた
• 次の採用ができなくなった
外国人採用は決して失敗するものではありません。
むしろ、正しく導入すれば長期的な戦力になります。
ただし、多くの失敗事例には共通するパターンがあります。それは導入の仕方を間違えている
という点です。
ここでは、実際の現場でよく見られる「外国人採用の失敗10パターン」を紹介します。
介護施設が一番知りたいこととは
外国人採用の相談で多い質問は、次のようなものです。
- インドネシアとベトナムはどちらが良いのか
- ミャンマーはどうなのか
- フィリピン人は介護に向いているのか
つまり多くの施設が知りたいのは、
「どこの国の人材が一番良いのか」という点です。
しかし、211施設のヒアリングから見えてきた結論は明確です。
「絶対にこの国が一番良い」という答えはありません。
インドネシア人材の特徴
真面目で優しいと言われる理由
211施設ヒアリングの中で、評価が非常に高かった国の一つがインドネシアです。
施設からよく聞かれた声は次の通りです。
- とても真面目
- 利用者に優しい
- 素直で指導しやすい
インドネシアはイスラム文化の影響が強く、家族や年長者を大切にする価値観が根付いています。
そのため高齢者への接し方に抵抗が少なく、介護の仕事に適応しやすいと言われています。
また、協調性が高いという評価も多く、日本のチームワーク重視の職場文化に馴染みやすい点も特徴です。
課題
日本語習得に時間がかかるケースがある
(文法構造が日本語と大きく異なるため)
ベトナム人材の特徴
日本語能力が高いと言われる理由
次に多く名前が挙がるのがベトナム人材です。
施設からは次のような声が多く聞かれました。
- 日本語が上手
- 勉強熱心
- 向上心がある
ベトナムでは日本就労を目指す若者が多く、日本語教育市場が発達しています。
そのため、来日前から日本語を学んでいる人材が多く、初期の日本語能力が比較的高い傾向があります。
また、介護福祉士取得などキャリア志向が強い点も特徴です。
課題
- 転職が多い
- 都市部へ移動しやすい
(特定技能制度では転職が可能なため)
ミャンマー人材の特徴
優しく穏やかな性格
近年、評価が高まっているのがミャンマー人材です。
施設からは次のような声が多く聞かれました。
- とても優しい
- 穏やか
- 利用者から好かれる
ミャンマーは仏教文化が強く、高齢者を敬う価値観が社会に根付いています。
そのため、利用者に対して丁寧で優しい対応をする人材が多いと評価されています。
課題
日本語教育環境にばらつきがある
(日本語教育の歴史がまだ浅いため)
フィリピン人材の特徴
明るくコミュニケーション力が高い
フィリピン人材は、長く日本で働いている外国人の一つです。
よく言われる特徴は次の通りです。
- 明るい
- コミュニケーション力が高い
- 英語が話せる
利用者との会話を楽しみ、職場を明るくする存在になるケースも多いと言われています。
課題
教育体制によって評価が分かれる
日本語能力に個人差がある
実は「国」より重要なこと
ここまで国別の特徴を紹介してきましたが、
211施設ヒアリングから見えてきた最も重要なポイントがあります。
国よりも「教育」と「環境」が重要
実際の現場からは、次のような声もありました。
「外国人は、どの国でも大きく変わらない」
外国人材の定着・活躍を左右する要因は、国籍ではなく次の点です。
- 日本語教育
- 職場環境
- 指導体制
- 生活支援
国だけで判断するのは危険と言えます。この施設で長く働きたい」という意欲が生まれます。
施設が本当に知りたいポイント
211施設が実際に強い関心を持っていたのは、次のような点でした。
- 夜勤に入れるまでの期間
- 外国人の定着率
- 日本語教育の方法
- 介護福祉士合格率
つまり、「採用後の運用」こそが最大の関心事だったのです。
まとめ
外国人介護人材には、国ごとに一定の特徴があります。
- インドネシア:真面目で優しい
- ベトナム:日本語能力が高い
- ミャンマー:穏やかで優しい
- フィリピン:明るくコミュニケーション力が高い
しかし最終的に重要なのは、
国ではなく「育成」と「受入環境」です。
外国人採用は単なる人材確保ではありません。
介護現場の新しいチームづくりです。
施設ごとに最適な形を考えることが、外国人介護人材活用成功への近道と言えるでしょう。
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